「犬のアレルギーに関して必要最低限のことは知っておきたい」
「犬のアレルギーは人間のアレルギーと何が違うのだろう?」
「犬のアレルギー症状への対処法って何があるの?」
などと悩んでいませんか?

このページでご紹介する犬のアレルギーについて絶対に知っておくべき3つのことをおさえておけば、誰でも犬のアレルギーに関して対応を考えることができるようになります。
犬にはこんな食べ物をこのような頻度で与えればよく、絶対に与えてはならないものがこれだということが明確にわかるようになるでしょう。
実際に私はここに記載の情報をベースとして、自分の愛犬へのベストなアレルギー対策を選択できたと自負しています。

アレルギーの要因が主に3つあることを頭にいれ、その後で対処方法を考えましょう。
そして、できるだけ早めに獣医に相談しましょう。

アレルギーとは、簡単にいうと「なんらかのトラブルによって、体の免疫システムが自分の体を攻撃してしまっている状態」ということができます。
アレルギーには3つの原因(アレルギーを引き起こす原因を「アレルゲン」という)があります。
1.周囲の環境によるもの
2.遺伝によるもの
3.食生活によるもの
これらの原因に対して、あなたはどのように対処すればよいのでしょうか。それは「あやしいものを徹底的に排除して、接する素材をできるだけ減らし、万が一触れてしまったら速やかに洗う」です。

それぞれどのような特徴があるか見てみましょう。

1.周囲の環境によるものは、大きく3つにわけることができます。
1-1.空気浮遊物、1-2.体に触れるもの、1-3.精神的ストレスの3つです。
1-1.空気浮遊物は、対処がしずらい問題です原因の特定は難しいのですが、花粉や樹木や草、また、ホコリ、たばこ等との接触を疑ってください。
1-2.体の下面や足やあごの下が湿疹になっている場合は、床や草むらとの接触を疑ってください。
1-3.過度なストレスは犬によくありません。狭すぎる場所で飼ったり、同居動物や飼い主から虐待をうけるなど、様々な要因が考えられます。

2.遺伝によるもの
遺伝に関しては仕方がありません。犬はもともと皮膚があまり強くありませんし、特に純血種はアレルギーに限らず繊細な体質です。

3.食生活
食べ物によるアレルギーは診断が難しいのですが、経験則である程度わかることもあります。
食餌性のアレルギーへの対処法は、基本的に「疑わしいものを除いてみる」ことです。主食は1銘柄にするなどそれ以外は与えないようにするなどが大事です。

証拠
1.マイクロダストに強い掃除機を使うことや、朝にホコリが溜まってる場所に静電気モップをかける、たばこは吸わないなどは、人間の喘息対応と同様に有効です。
屋内でアレルゲンになりがちなものを参考までい記載しますのでご参考ください。
屋内でアレルゲンになりがちなもの・・・ソファ、クッション、毛布、マット、プラスチック製品、陶磁器、カーペット、畳、ワックス、首輪、服

2.洋犬は一般的に日本の風土(高温多湿気候)が苦手です。特に耳が垂れていたり、耳毛が生えていたりする「コッカー・スパニエル」のような犬は外耳炎など、
パグのような花が短い犬は皮膚トラブルが多い傾向があります。

3.食餌性のアレルギーが引き起こすものの代表が「アレルギー性皮膚炎」です。個体によって症状が変わります。目の周り、口の周り、外耳道が赤く炎症を起こし、脱毛とかゆみがある場合に疑ってください。
食餌性のアレルギーは内服薬が効きにくいことも多く、対応が難しい場合があります。

具体例
1.周囲環境が原因のアレルギーに対処する方法としては、外と家の中で対応が異なります。
外の場合は、アスファルトの上だけを歩かせるようにして公園や河川敷の草地に進入させないようにしましょう。これだけで改善する犬もいます。
家の中の場合は、掃除をしっかりと行い、素材も犬に優しいものを選ぶようにしましょう。敷物は肌触りのよい木綿生地にしましょう。木綿があやしい場合は、化学繊維の生地にしましょう。
食器はステンレスが無難です。
その他、ダニのアレルギーが多いことがよく知られています。ダニの繁殖を徹底的に排除しましょう。

2.スパニエル系は皮膚が非常に弱いです。四肢に毛を長く残すようなことは皮膚への負担をさらに重くします。
パグのような短吻種は、しわが多いため、皮膚炎を発症してしまうことがあります。

3.食餌の対応

・材料を限定した「除去食」

栄養のバランスを取るにはなるべく多くの材料を盛り込むのがよいのですが、それだとアレルゲンに当たる可能性が高まります。そこで使用する食材を限定し、バランスの欠如を栄養剤で補った「除去食」と呼ばれるドッグフードが売っています。一般的にはあまり使用されていない材料を使用していて、順に試していくとよいでしょう。犬がいまれてから今までに食べたことのない食材を狙うとよいことが多いと言われています。

・加水分解食

免疫が敵を認識するには、分子がある程度大きくないとうまくいきません。そこでドッグフードのタンパク質をある程度分解して、アミノ酸くらいまで小さく分解してしまおうという思想のもとで作られたのが加水分解食です。こうすることで、ドッグフード中のタンパク質はアレルゲンと認識されるのを回避することができるのです。ただし、反対意見として、加水分解されているタンパク質もアレルゲンになりうると主張する人もいます。

まとめ

アレルギーの原因を完全に解明することは困難ではありますが、ある程度の経験則などから予測して除去することが可能です。犬にとってアレルギーは苦しいものです。飼い主が責任を持って対処してあげましょう。ここで掲載した3つの原因から考えてあげてみてください。掃除することや餌を変えてみる等の対処であまり効果が感じられないようでしたら、なるべく早めにかかりつけの獣医さんに相談されてください。